ハラル宿泊・飲食ビジネス

2013年にはムスリム人口は、約16億人、世界人口の22.3%を占めていましたが、2020年の全世界のムスリム比率は26.4%と、世界の4人に1人はムスリムとなります。世界における人口比率が高まるムスリム人口ですが、もちろん日本にやってくるムスリム旅行者数も急増していて、2013年で30万人規模でしたが、2020年には100万人規模になると予測されています。

しかし、日本でムスリムの方々が安心して食べられる食事や、積極的に選びたくなるような、ムスリム文化に合った宿泊施設やレストランはまだまだ少ないのが現状です。2020年の東京オリンピックもあり、増え続けているムスリム来日客や、在日ムスリムの皆さんに向けたビジネス展開に好機が来ています。

認証の取得申請

●各種認証の種類と比較

ホテル等の宿泊施設、レストラン等の飲食店舗ビジネスの場合は、JAKIM認証、JP-HALAL認証のいずれかから選択できます。また、弁当やケータリング等の施設内で加工した食品を販売する場合は、JP-HALAL認証とHJCノンアルコール・ノンポーク認定のいずれかから選択できます。

JAKIM認証

>認証を詳しく見る

JP-HALAL認証

>認証を詳しく見る

HJCノンアルコール・ノンポーク認定

>認定を詳しく見る

●認証の手順とスケジュール

ホテル等の宿泊施設や、レストラン、ケータリング等の飲食施設におけるJP-HALAL認証の手続きは、概ね下記の手順で進行します。HJCノンアルコール・ノンポーク認定の場合は一部が簡略化されます。なお、JAKIM認証およびJP-HALAL認証については申請回数制限がありますのでご注意ください。

<宿泊・飲食施設のJP-HALAL認証スケジュール>

●申請の条件

◆レストラン(飲食店)の場合

①ムスリムメニュー(英語・日本語)が必要です。

②ノンアルコール・ノンポーク素材(ムスリムフレンドリー)やハラル食材の表記が必要です。

③各メニューの使用素材・調味料等のガイド(英語・日本語)が必要です。

④JAKIM認証レストランの場合、ハラル以外のメニューは提供できません。

⑤JP-HALAL認証レストランの場合、ムスリム以外の利用者にムスリムメニュー以外のメニューを提供はできますが、調理器具をハラル専用に用意する必要があり、食事スペースも仕切るなどムスリムに配慮した提供を行っていただきます。

◆キッチン(厨房)の場合

①ハラル専用の調理器具・食器を使用し、保管場所も一般のものとは区別していただきます。

②JAKIM認証キッチンの場合、キッチン内でハラル以外の食材・調味料を調理できません。

③JP-HALAL認証の場合、キッチン内をしっかり区分してハラル食材以外のものがムスリムメニューに混入しない確実な環境を構築し、その状態を保持しながら運用していただきます。

◆ホテルの場合

①室内にキプラマーカー(メッカの方角を示す印)の表示が必要です。

②室内の冷蔵庫にアルコール類は置かないこと、パントリーコーナーに、ハラル以外の食べ物を置かないことを徹底していただきます。

③洗面所や浴室に設置しているシャンプー・リンス・石鹸などのアメニティグッズは、すべてハラルで揃えていただきます。

④室内に、犬などのハラルでない動物の出入りがないよう管理していただきます(犬などのペットの同伴がされていない状態を保持)。もしくは宗教洗浄された部屋である管理状態が必要です。

⑤トイレは「ウォシュレット」などの温水洗浄便座としてください。

⑥ホテル内に、ムスリム礼拝室および洗浄用の水洗い場を設置してください(ムスリムホテル)。

⑦貸し出しできる礼拝用マット、キプラコンパス、礼拝着(男女別)等を常備してください。

●新規申請費用

新規で認証を申請する場合の費用は下記をご覧ください。

JAKIM認証

JP-HALAL認証

HJCノンアルコール・ノンポーク認定

●認証更新について

JAKIM認証とJP-HALAL認証は2年毎の更新、HJCノンアルコール・ノンポーク認定は、毎年更新審査を受けていただく必要があります。期日以内に更新を行わないと認証は失効しますのでご注意ください。

◆認証・認定の更新

更新時にも新規申請のときと同じように拠点監査(JAKIM認証・JP-HALAL認証)、検体検査の実施が必要です。

正会員限定サービス

●ムスリム人材紹介

JAKIM認証・JP-HALAL認証取得には、ムスリムを含めた内部ハラル委員会の設置が必要です。また業種により、ムスリム人材の雇用が必須となる場合があります。HJCではムスリム人材をご紹介します。

 

​お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください。

個人情報保護方針に同意して送信する

よくある質問と答え

<食>

[Q01] 豚肉・豚由来成分として注意すべきものは何ですか?

[A01] イスラム教では豚肉を口にすることは許されていないことは有名ですが、豚肉だけでなく豚由来成分も許されていません。一方、日本では豚由来の成分は様々な製品に含まれており、注意が必要です。

・ベーコン、ソーセージなどの豚肉を使用した加工食品

・豚骨スープ、ラードなどの豚のエキスや油脂

・乳化剤、ショートニング、ゼラチン、コラーゲンなどの調味料や添加物等に含まれる豚由来成分

※豚由来でないゼラチンなども市場流通しています。

[Q02] アルコールを口に入れられない?

[A02] イスラム教ではアルコール飲料を口にすることは避けるべきとされています。アルコール分の多い「みりん」はもとより、醤油などの微量しかアルコールが含まれていない調味料であっても口にしないというムスリムもいます。

なお、JAKIMでは最終製品残留率が0.5%以下を目安としていますが、数値だけで決定されるわけではありません。

[Q03] 豚以外の肉なら食べられますか?

[A03] 豚肉以外でも、イスラム教では動物性の食材についても決まりがあります。決められた屠畜方法で処理された肉以外を口にすることは避けるべきとされており、単に牛肉だからよい、鶏肉だからよいという動物の種類だけで許されるわけではありません。

また、よく知られた豚以外にも、犬、牙を持つ動物(ネコ科の動物や熊、猿など)、捕食動物(猛禽類など)、害虫(ネズミやゴキブリなど)、毒をもつ動物(ヘビやサソリ、蜂、フグなど)、シラミやノミなどの不快な虫、陸上と水中を行き来する生物(両生類、ワニ、亀など)、ロバやラバなどもハラム(許されざるもの=使用禁止)とされています。

[Q04] 植物由来で口にできるものは何ですか?

[A04] 有毒なもの、中毒作用がないもので、アルコールなどの非ハラル添加物や加工物で処理されていないものが対象になります。

[Q05] 水性生物はハラルですか?

[A05] フグなどの毒をもったものや、陸上と水中を行き来する生物(両生類、ワニ、亀など)由来の食材は使えません。一方、カニは有害でない限りハラル食材とされています。

*教義により細かく規定がありますのでできる限り素材を表示すると良いでしょう。

<礼拝>

[Q01] 礼拝のタイミングは決まっていますか?

[A01] イスラム教では、夜明け前、昼、午後、日没時、夜の1日5回の礼拝が定められています。ただし、日の入りや日の出の時間は場所や季節によって変わるので、正確な時間は毎日変動し、お祈りの時間を伝えるアプリなどもあります。なお、旅行中などの場合には、回数を3回にするというムスリムの方もいます。

[Q02] 礼拝の準備は何が必要ですか?

[A02] 礼拝は身体を清めてから、キブラ(メッカの方角)に向かって行います。このため、礼拝前の洗浄(ウドゥ)ができる流水、キブラの方向を知るコンパスやポインター、礼拝マットが必要になります。礼拝場所を提供する場合には、これらに加えて礼拝用の服も貸し出しできるように準備しておくのがよいでしょう。

なお、礼拝前の洗浄は、手・口・鼻・顔・腕・髪・足を流水で清めるため、専用設備を用意するときはこれらの部位を洗いやすい高さの設備にするのが望ましいでしょう。

[Q03] 礼拝は何人で行うものですか?

[A03] 礼拝は、集団で行うことが推奨されていますが、個人で行うこともあります。

[Q04] どんなところで礼拝は行うのですか?

[A04] 礼拝は、清潔な場所で行うことが定められています。このため、トイレや浴室等での礼拝は禁じられています。

[Q05] 礼拝室の場所を示す案内はどうしたらいいですか?

[A05] 日本語や漢字がわからなくても伝わるよう、下記のようなピクトグラムか英語で表記しましょう。

<生活習慣>

[Q01] 部屋の準備はどうしたらよいですか?

[A01] 部屋は男女別が望ましいのですが、別々の部屋が準備できない場合はパーティションで区切れるように配慮しましょう。

[Q02] 浴室の案内はどうしたらよいですか?

[A02] ムスリムは家族以外に肌を見せることを嫌がる人も多いため、男女ともに大浴場は避ける傾向があります。共用の浴室を案内するときには、貸切サービス等を案内するのが望ましいでしょう。

[Q03] 異性への接客はどうしたらよいでしょう?

[A03] イスラム教では異性への接触は望ましくないといわれています。このため、握手なども相手から求められない限り避けた方がよいでしょう。

[Q04] 右手が優先なのは食事だけ?

[A04] ムスリムが右手だけで食事をする人が多いことは有名ですが、日常生活でも右手を優先的に使う人が多くいます。

[Q05] ムスリムは犬を嫌いますか?

[A05] イスラム教では、宗教的な観点から犬になめられると汚れると教えられています。このため、犬を嫌うムスリムもいるので、近づけないように配慮しましょう。

[Q06] 偶像崇拝は禁止と聞きますが、どんなものがダメですか?

[A06] イスラム教では偶像崇拝は禁止されています。このため、人や動物を題材にした、人形、写真、イラスト、ポストカードなどを避ける人がたくさんいます。お土産やプレゼントを渡す際には本人に確認してからにしましょう。

[Q07] 聖典(クルアーン)の取り扱いはどうすればよいですか?

[A07] ムスリムは、教えが記されたクルアーン(聖典)をとても大切にします。特に、アラビア語で書かれた原典は神聖なものとされているため、非ムスリムが扱うことは望ましくありません。手にする必要があるときは、必ず所有者のムスリムに訊ねてからにしましょう。

[Q08] 断食月(ラマダン)の配慮はどうすればよいですか?

[A08] イスラム教には年に一度、夜明けから日の入りまで断食するラマダンという期間があります。日数としては30日続きますが、イスラム暦は西暦とは異なるため、西暦側から見れば毎年時期が変わります。旅行中でも断食するムスリムもいるため、ホテル等の宿泊施設では朝食を夜明け前に摂れるようにするなどの配慮があるとよいでしょう。

サポート

JAKIM認証、JP-HALAL認証を取得した宿泊施設や飲食店の一覧です。

>認証済み施設一覧へ

JP-HALAL認証や、当社団のHJCノンアルコール・ノンポーク認定を取得した商品と製造元の一覧です。

>認証済み商品一覧へ

HJCの活動、やセミナー開催予定、認証取得のしかたなど、ハラルについてご質問があればお気軽にどうぞ。

>お問い合わせ